2005年9月17日(土)「しんぶん赤旗」

“国連本部の移転を”

チャベス大統領

「米は総会決定守らない」


 「米国は国際法を侵害し続けている。われわれは国連に対し、総会で決めたことを守らない国(米国)から立ち去ることを提案する」―ベネズエラのチャベス大統領は十五日の国連首脳会議で国連本部を米国外に移転することを提案。歯に衣(きぬ)着せぬ米国批判を繰り広げ、喝さいを浴びました。

 「米大統領は米州機構で新たな貿易政策を提案したが、それは新自由主義に基づく資本主義であり、米大陸の人々に苦悩と悲劇をもたらす」

 「われわれは一握りの国が国際法の原則を解釈し直し、『先制攻撃』戦略を押し付けることを許さない。それは非常に危険な考え方だ。すなわち帝国主義と干渉主義だ」

 「国際テロには効果的に対処せねばならないが、それを軍事侵攻の口実にすることを許してはならない」

 「パット・ロバートソン師は私の暗殺を求めたが、いまも街中を歩いている。これは国際犯罪だ。国際テロだ」

 会議で事前に確認されていた発言時間は一人四分。しかしチャベス氏は十五分を経過したところで「きのうブッシュ氏は二十分演説した」と言って演説を継続。演説を結んだときには、二十二分を過ぎていました。

 降壇し、ベネズエラ代表団の席に着くまでひときわ大きな拍手が鳴りやまず、米政府代表はぶぜんとした表情。次の発言者、ウルグアイのバスケス大統領は壇上で「チャベス大統領のあとでは話しづらい」と苦笑することしきりでした。(ニューヨーク=山崎伸治)


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