2005年9月16日(金)「しんぶん赤旗」
米の「単独行動」に批判
国連首脳会議
平和確保で論議
【ニューヨーク=山崎伸治】十四日の国連首脳会議では、発展途上国の開発や貧困根絶などの経済問題のほかにも、米国の「単独行動主義」に対する批判や国連改革、軍縮・大量破壊兵器など、さまざまな問題が論議されました。
マレーシアのアブドラ首相は国連改革では、「多国間主義を守り強化すること」が必要だと述べ、「多国間主義は、国家間の関係で平和と安全を確保し、人権を擁護し、国際法の順守を強化するうえでの最良の選択肢だ」と指摘。「武力行使」は「最後の手段」としてだけ行使すべきだとの考えを強調しました。
イランのアフマディネジャド大統領は「単独行動主義を容認することは、国連とその存在意義を否定することだ」と指摘。「国連の存在意義とは世界の平和と平穏を増進することだ。いかなる形でも先制措置を認めることは、国連の基盤にも、憲章の文言と精神にも反する」と批判しました。
カタールのタミム皇太子は「二年前、(アナン国連)事務総長は、国連が多国間主義と単独行動主義の岐路に立っていると言った。カタールは多国間主義の推進を選び、その選択を指針としてきた」と述べました。
パキスタンのムシャラフ大統領は「大量破壊兵器がテロリストの手に落ちてはいけない。これを阻止するには、テロリストと大量破壊兵器の双方を廃絶すべきだ」と述べました。メキシコのフォックス大統領も、核兵器など大量破壊兵器の削減と、水平・垂直両方向の拡散への対応が不可欠だと述べました。
ジンバブエのムガベ大統領は、「他国の内政問題に介入しようとする諸国にその機会を与えてはならない」として、「人道的介入」という考え方を十分に吟味する必要があると強調しました。
■国連安保理が首脳級の会合
ニューヨークからの報道によると、国連首脳会議に合わせて首脳レベルによる国連安全保障理事会の会合が十四日行われ、対テロのたたかいの強化を全加盟国に訴えるとともに、紛争予防に関する安保理の機能を強化するための二つの決議を全会一致で採択しました。
決議一九二四では、テロを扇動する行為の法律による規制やテロ容疑者の潜伏排除などとともに、異なった宗教・文化間の対話への努力強化をうたっています。
また決議一九二五では、さまざまな段階での予防外交や地域的な仲裁、予測される紛争の早期警戒などを呼び掛けるとともに、特にアフリカの紛争防止を重要な課題としています。

