2005年9月3日(土)「しんぶん赤旗」

創価大グループ 通話記録盗み出し

創価学会などを提訴

被害のジャーナリスト


 創価大学グループの携帯電話通話記録流出事件で、被害者のジャーナリストが二日、実行犯の元NTTドコモ関連会社員や創価学会らを相手取り、損害賠償請求訴訟を東京地裁に起こしました。

 訴えたのは創価学会に批判的なジャーナリストで隔週刊誌『フォーラム21』発行人の乙骨正生氏(49)。被告は創価学会、創価大学、NTTドコモの三団体と創価大出身の嘉村英二・ドコモシステムズ元社員、根津丈伸・元創価大副学生課長(元創価学会全国副青年部長)の二人。「重大な精神的打撃を受けた」として三千万円の損害賠償を求めています。

 訴状などによると、嘉村被告は二〇〇二年三月七、八日と四月五日、NTTドコモの端末機を操作し、乙骨氏と元創価学会員の女性の通話記録をそれぞれ不正に入手。昨年十二月の刑事裁判で有罪(電気通信事業法違反)が確定しています。訴状はこれを「根津被告と共謀の上」の犯行だと指摘しています。嘉村被告は〇二年四月二十五日にも根津被告と共謀して別の男性の通話記録を不正入手。両被告が有罪判決を受けています。

 訴状は、創価学会と創価大は使用者責任があり、NTTドコモは通話記録流出防止の義務を怠ったと指摘。「原告の通話データが相手方(創価学会側)に流出することへの恐怖・不安とともに、通話先の人々にも迷惑がかかり、心の負担となった」と述べています。

 乙骨氏と代理人の松井繁明弁護士は提訴後、東京地裁で記者会見。「嘉村被告は原告らと一面識もなく、犯行は創価学会の情報収集部門を担当していたとされる根津被告の指示なしにありえない。刑事判決も(個人的犯行という嘉村側の言い分は)『信じがたい』と述べている」「事件判明後もNTTドコモからは何の釈明もない。情報を扱う企業の責任を問いたい」と語りました。


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