2005年8月27日(土)「しんぶん赤旗」

共産党以外“相互乗り入れ”

「数合わせ」 退廃目立つ

だから「たしかな野党が必要」


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 社民党の副党首が民主党から出馬、自民党の現職県議が民主党の公認候補、「数合わせ」で国民新党から新党日本へ移った議員も――総選挙公示を目前に、政党間の“相互乗り入れ”が目立ちます。「鉄道は相互乗り入れが便利だが、政治の世界まで相互乗り入れ自由になったら、政治の退廃」(日本共産党の市田忠義書記局長)です。

 特に目立つのが民主党。自民党を離党した下地幹郎元衆院議員を沖縄1区で推薦。奈良4区では現職の自民党県議だった森下豊氏、群馬2区では現職の自民党員県議の石関貴史氏を公認。千葉10区・谷田川元、宮崎2区・黒木健司の元自民党県議も公認しています。谷田川氏は「民主党と自民党と政策がかけ離れているわけではない」と語っています。竹中平蔵郵政民営化担当相のブレーンだった元内閣府参与も和歌山1区から公認候補として立ちます。

 一方で、自民党からの脱党組で結成した国民新党には、民主党参院議員が参加しています。

 自民党の垣根の低さも目立ちます。京都6区の公認候補が民主党の鳥取1区の候補者としても公募していたことが発覚。「読売」の立候補予定者アンケートでは、比例選挙で“公明党への投票を呼びかける”と公然と答えた候補者が三人(福井照=高知1区、山本幸三=福岡11区、松岡利勝=熊本3区)います。

 郵政民営化法案に反対票を投じた綿貫民輔元衆院議長らが国民新党、小林興起前衆院議員らが新党日本を結成。新党日本が公選法上の政党要件を満たさないことから、国民新党から長谷川憲正参院議員が「移籍」し、「数合わせ」との批判をあびています。

 社民党も、「自民党も民主党も憲法九条を変えて、自衛隊を海外派兵させることについてはまったく同じ」(福島瑞穂党首)と「二大政党」批判を繰り広げながら、当の民主党と二十一選挙区で選挙協力する無節操ぶり。副党首も解散直後に離党し民主党から立候補しました。

 市田書記局長は「自民党とそれ以外の政党の境目、境界線がなくなっている。どんな問題でも国民の立場に立ってがんばる、たしかな野党、共産党が必要だ」(二十四日)と語りました。


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