2005年8月23日(火)「しんぶん赤旗」

イラク撤兵論 与党からも

“米国は行き詰まっている”

ブッシュ大統領の駐留継続を批判


 【ワシントン=山崎伸治】ブッシュ米大統領が米軍のイラク即時撤退を拒否し続けるもとで、議会の与党・共和党内からイラク情勢がベトナム戦争のように泥沼化しているとの指摘や、撤退期限を示すべきだとの声が上がっています。


 ベトナム戦争に従軍した経験もあるヘーゲル上院議員は二十一日放送の米ABCテレビの討論番組でイラク情勢について、「米国は行き詰まりに陥っている。ベトナムでの状況と似ていなくはない。長く居座り続けるだけ多くの問題をかかえることになる」と指摘しました。

 米軍のイラク駐留については、シューメーカー陸軍参謀総長が現在の兵力を今後四年間継続する可能性を検討していると報じられています。ヘーゲル氏は「米国がイラクに十万人の兵士を駐留させることはできない。まして四年も駐留させられない。そうなれば行き詰まる。中東をいっそう不安定なものにする」とのべ、「われわれは撤退せねばならない」と強調しました。

 ヘーゲル氏はこの間、イラク駐留の継続に批判を展開。十八日には米CNNテレビで、ブッシュ米大統領の自宅農場前で面会を求めるシンディ・シーハンさんについて、「すぐに農場に招き入れることが(ブッシュ氏にとって)賢明で思いやりがあって、よりよい行動だ」と発言していました。

 六月に共和・民主両党の下院議員二人ずつが共同で提出したイラク駐留米軍を二〇〇六年十月一日までに撤退することを求める決議案について、提案者の一人である共和党のジョーンズ下院議員は十八日、共同提出者が五十人に増えていることを明らかにしました。

 ジョーンズ氏によると、新たに増えた共同提出者には共和党から五人が加わっており、九月に議会が再開されれば、さらに増える見通しだといいます。


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