2005年7月12日(火)「しんぶん赤旗」

米軍駐留を見直し

次期大統領が表明

キルギス


 【モスクワ=田川実】中央アジアのキルギスで、政変による前大統領の退陣にともなう臨時大統領選挙が十日行われ、クルマンベック・バキエフ臨時大統領(55)が圧勝しました。首都ビシケクで十一日、記者会見した同氏は、経済回復と腐敗の一掃、貧富の格差解消などとともに、同国の空港を使用する米軍の駐留期限を検討すると表明しました。

 アフガニスタン攻撃に参加する米軍など外国軍の中央アジアでの駐留については、バキエフ氏も出席した五日の上海協力機構(中ロなど六カ国)首脳会議が駐留期限の明示を求めています。

 バキエフ氏は、「アフガンの状況は安定化しつつある。キルギス内の反テロ連合軍の駐留期限が問題になるのは当然だ」と説明。「綿密に問題を検討する」と述べました。

 キルギスのジュマグロフ駐ロシア大使も十一日、「きょうあすというわけではないが、段階的な撤退が行われる」との考えを示しました。

 大統領選挙では十一日午前、開票作業ほぼ終了の時点でバキエフ氏が89%を獲得し、他の五候補を圧倒しました。八月初めにも就任式が行われる見通しです。

 国内の人権団体の一部から「選挙監視活動にバキエフ陣営の干渉があった」との指摘がありましたが、欧州安保協力機構(OSCE)の選挙監視団は十一日、「選挙は民主的基準に沿って行われた」と声明を発表しました。


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