2005年6月24日(金)「しんぶん赤旗」

民主党どうなってる?

「自民と大きな違いない」

岡田代表が早大生に


 「石原都政にアクセルとブレーキ」。東京都議選の応援で“野党ポーズ”をふれまわっている民主党の岡田克也代表ですが、その最中に「自民党と民主党の違いはそれほど大きなものではない」と説明する場面がありました。

 二十日、早稲田大学構内で「政権奪取への戦略」というテーマで行われた講演。約三百人の学生を前に岡田氏は冒頭、「よく聞かれるのが、自民党と民主党とどこが違うのかということ。そういう質問は、与党と野党の固定観念があって、自民党と民主党はあらゆる分野で政策的に対立しなきゃいけないという先入観にもとづく質問だ」とのべ、自民党と民主党に大きな違いがないと説明しました。

 では民主党は何をするのか。岡田氏は外交では「日米同盟は重要。国連決議を前提にして自衛隊の活動などを考えていくべきだ」。内政では「徹底的な歳出削減を前提に、国民のみなさんに増税・負担増も含めたプランを問うというかたちになる」とのべ、増税・負担増路線の考えを示しました。

 講演を聞いた文学部四年の男子学生は「具体的に民主党が日本をどうしたいのかがわからなかった。あれじゃ小泉さんに代わって政権をとることはできないと思う」と話していました。


にわか野党ポーズ

都知事批判の文書

都議会執行部が「抗議」

 東京都議選の告示を前に、にわか野党ポーズを必死に演出する民主党。同党都連は先週、石原慎太郎都知事を批判する文書を公認候補全員に送りつけたものの、都議会民主党の執行部から「厳重抗議」を受けるおそまつな状況になっています。

 民主党都連が配布したのは、「民主プレス」号外の版下で、浜渦武生副知事の更迭や石原知事が都庁に二、三日しか出勤しない問題を特集したもの。十七日、電子メールで公認候補全員に送りつけられたといいます。

 この文書は、都議会で石原知事の責任が追及されなかったとし、「議員の仕事は行政のチェック。これができない議会でいいのか」などと主張。「反対ばかりしている政党ではなく、政策提案ができる改革派の民主党に期待が高まっている」としています。

 しかし、民主党は、石原知事・浜渦副知事サイドに頼まれて、都議会で質問した「やらせ質問」が都民の批判をあびています。「反対」どころか、知事サイドに頼まれて質問する与党中の与党、最悪の癒着政党に「改革派」などという資格はありません。

 一方、「やらせ質問」の主役の一人である都議会民主党の名取憲彦幹事長は翌十八日に、同党都連の海江田万里会長、手塚仁雄事務局長に「厳重抗議」文を提出。「何の相談もなく、勝手に作成し、恰(あたか)も、それが民主党全体の見解であるかのように示すことは、まったくの越権」「重大な組織介入と認め、徹底した追及を行う姿勢である」と抗議するありさまです。

 名取氏は、都連に「間違っても都民に配布されることがないよう厳正かつ早急に対応すること」などと要求。

 野党ポーズをとろうとすれば、石原知事との癒着の実態が明らかになる…。民主党はいま、深刻な矛盾に陥っています。


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