2005年6月20日(月)「しんぶん赤旗」
岩国基地 3500人が包囲
部隊移転もNLPも反対
米海軍厚木基地(神奈川県)とNLP(夜間離着陸訓練)、普天間基地(沖縄県)空中給油機部隊の米航空海兵隊岩国基地(山口県)への移転構想に反対しようと、岩国市で十九日、中国四国を中心に三千五百人が集いました。集会の最中にも戦闘機が爆音をとどろかせ、一同空をあおぐ場面がありました。
集会後、基地まで五キロメートルを行進し、基地北側部分二・五キロメートルを「人間の鎖」で包囲。「NLPも厚木もノー」と訴えました。行進先頭部分は基地沖を埋め立て二本目の滑走路をつくる現場まで行き着き「こんなにでき上がっているのか」と驚いていました。
岩国基地は沖合二百十三ヘクタールを埋め立て、その上に新滑走路、大型艦船が寄港可能な水深十三メートルバース(岸壁)、駐機場、格納庫、ヘリポート、弾薬庫といった建設が進んでいます。
集会では岩国、厚木、大黒神島を抱える江田島市沖美町(広島県)の代表が発言。
山口県平和委員会の久米慶典代表理事=日本共産党前県議、岩国市在住=は「NLPが再び岩国に来れば市民は耐えられない。厚木の空母艦載機部隊が来れば低空飛行訓練など岩国のみならず中国四国規模の影響は必至だ」と訴えました。
大黒神島へのNLP誘致に反対する署名を集めた広島県江田島市沖美町の片谷健一郎氏(ペンション経営)は「余生をのどかに過ごすために沖美町に移住した。NLP反対の署名を集めている」と訴え、厚木基地周辺自治体の一つ、座間市の宮応勝幸・平和大会神奈川事務局長は「NLPは岩国でも厚木でもない。米本国でやるべきだ」と語りました。
日本共産党から穀田恵二衆院議員、仁比聡平参院議員、春名なおあき、中林よし子の両前衆院議員が参加。穀田氏があいさつしました。
安保破棄中央実行委員会からは早坂義郎事務局長が激励。伊波洋一宜野湾市長がメッセージを寄せました。