2005年6月18日(土)「しんぶん赤旗」

米軍住宅建設

基本構想づくりへ

池子の森横浜市側 防衛施設庁が月内着手


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 防衛施設庁が、池子の森の横浜市側に米軍家族住宅を建設する「基本構想」づくりに今月中に着手することが、十七日までにあきらかになりました。

 「基本構想」は、米軍との調整のために策定するもので、建設を予定している七百戸の米軍住宅の配置、集合住宅にする場合の棟数や高さなどを決めるものです。それを策定するための調査を今月中に企業に発注。来年三月までに調査を終え、「基本構想」のめどがつき次第、ボーリングなどによる地形調査を実施して、来年度から、環境影響予測調査に入り工事施行へとすすむ予定です。

 防衛施設庁の今年度予算に、「基本構想」策定のための調査費として約四千五百万円、地形調査に約四千万円が計上されています。

 池子の森には、逗子市側の八十ヘクタールに米軍家族住宅がすでに建てられています。しかし、残る二百十ヘクタールの森は、なお、首都圏の貴重な自然の宝庫です。

 横浜防衛施設局の『池子米軍家族住宅建設事業環境影響予測調査』(一九八七年)によっても、横浜市側で、天然記念物のオジロワシや日米渡り鳥条約などで保護されているキビタキやカシラダカなど十七種、アオゲラ、コサギなどの貴重種が確認されています。

 逗子市は、池子の森への米軍家族住宅追加建設は、「緑地の現況保全」の約束に反するとして、政府が米軍家族住宅を建設してはならない義務があることの確認を求める裁判をおこしています。横浜市民も、米軍家族住宅建設のために池子の森を破壊することは許さないと、反対の運動を広げています。


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