2005年6月16日(木)「しんぶん赤旗」

国際法侵す単独主義

国連重視うたう 非同盟外相会議が宣言


 【ハノイ=鈴木勝比古】ドーハ(カタール)からの報道によると、非同盟諸国外相会議が十三日、ドーハで開催されました。会議で採択された共同宣言は、単独行動主義が武力による威嚇をもたらし国際法に反するとして反対を表明、多国間主義と国連重視をうたっています。

 この外相会議は十五日からの「G77・中国」(七十七カ国グループ)による首脳会議を前に開かれたもので、百九カ国が参加しました。

 宣言は「国際法の侵食・違反、武力の行使と威嚇、特定の国による一方的な制裁を含め、圧力と強制をもたらす単独行動主義を拒否する」と言明。「多国間主義への関与と多国間主義の促進、強化の重要性」を強調しました。

 また「国連の機構改革を含む国連の枠内のあらゆる改革は、民主主義、有効性、効率性、透明性と責任性をより促進するものにすべきだ」と述べています。

 さらに、人類の生存と文明に対する最大の脅威となっている核兵器をはじめとする大量破壊兵器の完全廃絶実現の重要性を再確認しています。

 会議の議長を務めたマレーシアのサイドハミド外相は会議後、「国連は国際社会を代表する唯一の機関だ。その強化にあたっては、国連民主化の過程で、より小さく、より弱い国々の参加が保障されるべきだ」と語りました。


七十七カ国グループ

 加盟国間の経済協力や国連体制下の国際会議で共通の立場を表明することを主な活動目的とする途上国のグループ。一九六四年七十七カ国で発足。現在非同盟運動参加の百十六カ国を上回る百三十二カ国が加盟しています。


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