2005年5月19日(木)「しんぶん赤旗」

これが 橋梁談合ルーツ

話し合いの精神
秘密をもらすな
“天の声”認める


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談合組織K会の前身、紅葉会の諸規定

 公正取引委員会が独占禁止法違反(不当な取引制限)の疑いで刑事告発を検討している鋼鉄製橋梁(きょうりょう)工事の入札談合疑惑で、現在の談合ルールの元となった旧談合組織のルールを記した文書の詳細が分かりました。公取委が刑事告発の対象としているのは、談合で主導的な役割を果たした大手企業などとみられており、橋梁談合疑惑は近く大型経済事件に発展する見通しです。

 関係者の話などによると、橋梁業界には二つの談合組織が存在。横河ブリッジ(東京・港区)、石川島播磨重工業(千代田区)など大手企業十七社でつくる「K会(旧紅葉会)」と、後発企業三十社でつくる「A会(旧東会)」があります。入札にあたり二組織の幹事社が、過去五年間の受注実績をもとに落札する社を決定。その調整や受注の割り振りは幹事社がおこなっていました。

 談合組織の一つ、「K会」の談合ルールの元となっていたのは前身の「紅葉会」の「諸規定」。「紅葉会」は一九九一年に「談合組織」との指摘をうけていったん解散したものの、その後「K会」と名前を変え、同じメンバーで復活しています。

 「紅葉会諸規定」と題する文書は一九七七年四月に出したもの。組織の運営方針や受注調整など談合の基本的ルールを記載しています。

 同規定では、会の運営の前提は「話し合いの精神」。出席者は「当事者能力を有する責任者」と決め、実際、「紅葉会」の名簿には各社の営業部長などが名前を連ねています。

 「守秘義務について」の項目では、「秘密を厳守し、第三者に洩らしてはならない。もしそれが明らかになった場合は、その会社の関係者は登録を抹消する」と談合の秘密を漏らした者への“罰則”も定めていました。

 「過当競争の排除」では、受注予定企業、いわゆる本命企業を決めるルールを細かく記しています。

 例えば本命企業になるうえで有利とされる「三原則」。(1)設計会社やコンサルタント会社の設計書の作成業務を裏で発注前から引き受けたケース(2)前工事から継続する工事のケース(3)会社と工事現場が至近距離の場合は「目と鼻の先の精神」で認める――などとしています。

 「客先意向の取り扱いについて」の項でいう「客先意向」とは、いわゆる発注者の“天の声”のこと。「客先より特定会社に対して割当が予め調整されているいわゆる交通整理は認める」として、発注官庁による“天の声”を是認しています。

 政治家の介入について触れたのは「金権受注の取り扱いについて」の部分。「報酬を前提とした政治家の介入による、業界自主調整への政治的圧力は排除する」としています。

 さらに官公庁などからの天下りについても、営業活動の一環であると認定。天下り引きうけの「見返り」工事は、「無理のないものとし」「度重なる場合は認めない」としています。


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