2005年5月17日(火)「しんぶん赤旗」

イラク・カイム 米軍の攻撃続く

増える民間人犠牲者

作戦終了宣言の裏で 現地記者が証言


 【カイロ=小泉大介】イラク西部、シリア国境近くのカイム周辺を取材するイラク人ジャーナリスト、ファディル・バドラーニ氏は十五日、米軍の同地にたいする攻撃は終わっておらず、民間人犠牲者が増え続けていると本紙に電話で証言しました。イラク駐留米軍は、カイムとその周辺で七日以降、武装勢力百二十五人を殺害、約四十人を拘束し、大規模軍事作戦を成功裏に終了したと十四日に発表していました。

 バドラーニ氏によれば、米軍が戦闘終了を宣言した後も武装ヘリが飛び、ジャーナリストがカイムに入ることも米軍により阻止されています。同氏がカイム総合病院のアサド・アルナズイフ医師から得た情報によると、米軍の攻撃による住民の被害は、病院に搬送された人だけで十五日に死者十二人、負傷者二十二人、十四日には死者十七人、負傷者三十二人でした。犠牲者のすべてが女性や子どもなど民間人だといいます。

 バドラーニ氏は「カイムからの避難民の話によれば、自宅の庭に遺体を埋葬した住民がいます。通りには多数の民間人の遺体がいまも放置されたままです。少なくとも二百人の住民が殺害されたもようです。武装勢力の遺体を見たという住民はまったくいません」と語りました。

 砂漠地帯の同地周辺では、避難民が炎天下、屋外での生活を強いられ、戦争被害者の救援にあたるイラク赤新月社などから援助された少量の水に頼る極限状況に置かれています。十五日にはカイムから避難した住民約千人がデモをおこない、「作戦終結などとんでもない。攻撃は始まったばかりだ」と抗議。女性も含め無差別に住民を拘束する米軍の蛮行も非難しました。

 バドラーニ氏は「私は昨年十一月の米軍による中部ファルージャ総攻撃も取材しました。今回のカイム攻撃は米軍の作戦上、非常に多くの共通点を持っています。ファルージャ同様、町の中の状況が悲劇的であることに疑いはありません」と語気を強めました。


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