2005年5月9日(月)「しんぶん赤旗」

JR脱線 青年が公園ライブ

「命の重み」歌いたい

兵庫・尼崎


写真

事故を受けて作った曲を歌う井村さん=8日、尼崎市

 「いつも通りのはずだった/いつもと同じ君と会えるはずだった/なぜ/なぜなんだ」―。思いを込めた歌声に、道行く人が足を止めます。兵庫県尼崎市のJR福知山線脱線事故を受け、同市に住む青年たちが、悲劇を繰り返さないために何ができるかを考えるイベント「LOVE LIFE LIVE」を尼崎中央公園で開きました。

 実行委員長の福田耕治さん(28)は「僕は十年前の震災で命の重みを実感しました。事故の後、涙が止まらなかった。人の命が何よりも大事にされる社会にするために、できることから始めよう」とよびかけました。

 バンド「jamzIp」の井村真琴さん(29)が「亡くなった人たちの命に意味を持たせたい」と、事故を受けてつくった曲「ぼくらへの問い」を歌いました。

 福知山線の元運転士、森本利昭さん(60)が、過密なダイヤに追い詰められる運転士の心境や、「日勤教育」など労働者の人権を無視した労務管理の実態を告発。「JRをもうけより安全優先の鉄道にするために、今日の話を周りの人に伝えてください」と訴えました。

 尼崎市の増田幸太郎さん(16)は「いつも乗ってる電車なので、朝テレビを見てびっくりした。電車があんなにぺったんこになるなんて…。話を聞いて、このままじゃあかんと思った」と話していました。


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