2005年4月28日(木)「しんぶん赤旗」
非核地帯国際会議 開く
NPT会議前に核廃絶迫る宣言採択へ
【メキシコ市=松島良尚】メキシコ政府の呼びかけにより同国外務省で二十六日、南極を除く世界の四つの非核地帯条約加盟国が一堂に会した初めての非核地帯国際会議が開幕しました。
五月二日に始まる核不拡散条約(NPT)第七回再検討会議を目前に、前回の会議で確認された核兵器廃絶の「明確な約束」の履行を核保有国に迫る最終宣言を採択する予定です。
会議には、各条約の加盟国と、単独で非核宣言をしているモンゴルの計百八カ国のうち五十四カ国、オブザーバーとして日本を含む三十八カ国・機関が参加。各国の非政府組織も参加しています。秋葉忠利・広島市長、伊藤一長・長崎市長、原水爆禁止日本協議会の高草木博事務局長、日本原水爆被害者団体協議会の小西悟事務局次長も出席しています。
四つの条約の代表、エルバラダイ国際原子力機関事務局長、再検討会議議長を務めるドゥアルテ・ブラジル軍縮・核不拡散担当大使、秋葉市長らがあいさつしました。
メッセージを寄せたアナン国連事務総長は、二十一世紀の効果的な集団安全保障の優先的な課題が、核不拡散と核軍縮、核兵器完全廃絶だと強調。非核地帯条約の役割を高く評価しました。
各条約の代表は、「NPT再検討会議は共同行動をとる機会だ」「核兵器廃絶が安全を保障する」などと表明しました。
秋葉市長は平和市長会議を代表して、核廃絶の緊急性を提起しました。