2005年4月6日(水)「しんぶん赤旗」
美浜原発事故
11人以外の被災認めず
吉井議員に政府 「労災申請ない」
十一人が死傷した関西電力美浜原発3号機の配管破裂・蒸気噴出事故(昨年八月)に関して、日本共産党の吉井英勝衆院議員が先月二十五日に提出した質問主意書に、政府が五日、回答しました。
吉井議員は、事故当時タービン建屋内にいた労働者百五人全員が一〇〇度を超す高温の蒸気にさらされたことをあげて、一人一人の作業していた場所、健康状態の調査内容などを明らかにするよう求めていました。これにたいし政府は、十一人が死傷したタービン建屋北側区域二階に、別の労働者も一人いたことなどを明らかにしました。
しかし、健康被害については、労災保険給付の申請がないことなどを理由に「(十一人の)被災労働者以外に被災した者はいなかった」としています。
また、事故当時、関電が選任した安全管理者がタービン建屋とは別の事務所にいたために、タービン建屋周辺にいた人数を把握できなかったことを明らかにしています。