2005年4月3日(日)「しんぶん赤旗」

国民でなく「国家」防衛

民主党 “政権準備党の責務”

国防省設置議連結成へ


 民主党内で「国防省設置を早期に実現する議員連盟」(代表世話人・渡辺秀央元郵政相)が近く旗揚げします。

 同党議員に参加が呼びかけられている同議員連盟の設立趣意書によると、「現在、防衛庁は内閣府の外局として存在。国家防衛を担当する組織は本来『省』とすべき」と主張、防衛庁を国防省に昇格させて国防大臣が予算編成ほか行政手続きを直接決定でき、あわせて閣議開催を求められるように権限を拡大すべきであると求めています。

 「防衛」省でなく「国防」省とした点について、趣意書は「『国防』という名称は『国家を防衛する』という任務の本質を表したもの」としたうえで、「単なる『防衛』という名称では、守るべき対象が国家であるという本質を明確に言い当てておらず、概念的に曖昧(あいまい)である」と、国民を守る観点でなく“国家防衛”の立場を強調しています。

 国防省設置に取り組む理由については、「民主党の押し進める『つよい日本』の構築にはこの作業は必要不可欠であり、また責任ある政権準備党としての責務である」とのべています。

 防衛庁の「省」昇格をはかる防衛省設置法案は二〇〇一年六月に旧保守党が国会提出、〇三年の衆院解散で廃案になっています。自民党は衆参国政選挙の公約に盛り込み、衆院で防衛庁を「省」にする国会議員の会(会長・瓦力元防衛庁長官)、参院で防衛省設置推進国会議員連盟(会長・関谷勝嗣元建設相)ができています。防衛庁・自衛隊関連団体が署名運動を展開しています。


もどる
日本共産党ホーム「しんぶん赤旗」ご利用にあたって
(c)日本共産党中央委員会
151-8586 東京都渋谷区千駄ヶ谷4-26-7 TEL 03-3403-6111  FAX 03-5474-8358 Mail info@jcp.or.jp