2005年3月5日(土)「しんぶん赤旗」
最低賃金ではパンの耳が主食
パートの女性・青年が春闘行進
東京・銀座
「賃金引き上げ/オッケーオッケー」、「長時間労働/ノーサンキュー」と掛け合いの唱和が四日、東京・銀座の街に、響きました。パートで働く女性や青年が中心のデモ行進です。
前夜から雪になり、三月としては七年ぶりの積雪となった東京都心部。北海道から九州から六千人を超える労働者が東京・日比谷野外音楽堂に集まり、行動しました。
東北地方の生協労組八十八人の先頭を歩くのは、なぎなたを持ち弁慶姿の松本広毅さん(34)。「私は正社員で外回りの営業ですが、同じ仕事をしているパートの人もたくさんいます。均等待遇は当然だと思います」。弁慶につづくパートの女性たちは、目に鮮やかなばら色のスカーフを首に巻いて、「最低賃金の大幅引き上げを」と書いたプラカードを手に、「せめて千円の時間給の実現を」と声をあげました。
生協労組ちばの武居伸子さん(43)は「パートで働いて月十万円です。生きていけない低賃金で生きていかなきゃならないつらさ、わかりますか。日本経団連の奥田会長にいいたい」。
日本経団連前で北海道で最低賃金体験をした道労連青年協議会の佐藤由加里さん(28)は訴えました。「北海道の最低賃金、時間給六百三十八円ではパンの耳が主食です」「トヨタの一番安い車でも千四百八十一時間分働かないと買えません。その前に生活があるので、買えません」。約四百人が拍手で応えました。
「許すな雇用・賃金破壊、守ろうくらし、平和憲法」を掲げて、「〇五春闘勝利 3・4一日総行動」実行委員会が主催。国民春闘共闘委員会、東京春闘共闘会議などが協賛しました。