2011年10月22日(土)「しんぶん赤旗」

米 金融界、民主党にも多額献金

ウォール街行動「理解」でも


 【ワシントン=小林俊哉】米紙ワシントン・ポスト(20日付)は、今年に入ってオバマ大統領側への金融関係者からの献金が、共和党の大統領予備選候補への献金額合計を上回っていると報じました。

 同紙の分析によると、オバマ大統領陣営と同氏の再選を支援する民主党全国委員会が集めた銀行重役などの金融界関係者からの献金は、1560万ドル(約12億円)。このうち、390万ドルが、オバマ陣営への直接の献金となっています。

 一方、共和党側はロムニー元マサチューセッツ州知事が750万ドル、ペリー・テキサス州知事が200万ドルなどとなっています。

 同紙によると、オバマ氏は、2008年大統領選以来の金融界からの支持を維持しているといいます。同時に、政治家個人としては、金融界出身のロムニー氏が最大の献金先になっているとも指摘。共和党が大統領候補を正式に決定した後は、同党の全国委員会が統一的な資金集めを開始できるだけに、「オバマ氏のリードは、確実に狭まっていく」としています。

 金融界の中心・ウォール街で始まった格差反対の運動は、大企業からの献金に頼る米政治のあり方にも抗議しています。オバマ氏は、この運動に「理解」を示しています。また「共和党はウォール街にしたい放題をさせている」と同党への批判を強めています。

 同紙は「オバマ氏のウォール街献金者との結び付きは、共和党を金融機関の操り人形として描く民主党側の作戦を、難しくするかもしれない」と指摘しています。





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