2011年6月26日(日)「しんぶん赤旗」

対リビア軍事力行使権限付与

米下院が決議案否決

123対295の大差


 【ワシントン=小林俊哉】米下院は24日の本会議で、大統領にリビアで軍事力を行使する権限を付与する決議案を賛成123、反対295の大差で否決しました。米軍が現在行っているリビアでの軍事活動に直接的な影響はないものの、議会側で強まっている不満を反映したものです。

 下院では、オバマ大統領がリビア介入を開始した際、戦争権限法に基づく議会承認を求めなかったことから、与野党から批判が出ていました。

 今回の決議案は与党・民主党議員が提出したものですが、民主党から70人が反対に回り、共和党は大半が反対しました。カンター院内総務など、共和党指導部も反対に回りました。

 ベイナー下院議長(共和)は、北大西洋条約機構(NATO)軍が行っているリビア介入を損なうようなことをするつもりはないと述べており、今回の決議案の否決は、あくまでオバマ大統領が議会承認を事前に求めなかったことによるものだと主張しています。

 上院では民主党のケリー外交委員長、共和党のマケイン氏、無所属のリーバーマン氏らが対リビア介入を積極的に主張してきた経過から、下院と同様の決議案が超党派で提出されています。民主党が過半数を握る同院では来週にも可決される見通しです。

 同日の下院本会議では、リビアでの軍事作戦への支出を大幅に制限する決議案も提出されましたが、賛成180、反対238で否決されました。





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