2011年6月25日(土)「しんぶん赤旗」

米政府高官が説明

“軍の意向上回る数” “和平交渉”の可能性

アフガン撤退 3万人規模


 【ワシントン=小林俊哉】オバマ米大統領が7月からアフガニスタン駐留米軍の撤退過程を開始すると表明したことを受け、安全保障を担当する政権幹部は23日、議会での説明に追われました。

 米軍制服組トップのマレン統合参謀本部議長は下院軍事委員会で、2012年9月までに増派分3万3000人を引き揚げるとしたオバマ氏の決定について、「われわれが当初受け入れるつもりでいたものより果敢なものであり、よりリスクを招くものだ」と述べ、撤退幅を狭めたい軍の意向を上回る撤退規模となったと指摘しました。

 クリントン国務長官は上院外交委員会で、反政府勢力タリバンとの「和平交渉」についてタリバン側が、暴力の放棄、アルカイダとの結びつきを絶つこと、アフガン憲法を受け入れることを基準として主張。一方で、17日に国連安保理が、従来、国際テロ組織アルカイダとタリバンを同列に制裁対象としていたことを見直し、両者を区分する決議を採択したことに触れ、「(交渉への)ドアが開かれている」と強調しました。

 パキスタンへの軍事援助については、「(対テロ戦争への協力で)何らかの措置が取られるまで、従来と同じペースで援助を続けるつもりはない」と主張。年間30億ドルにのぼる対パキスタン支援を見直す考えを示唆しました。





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