2011年6月22日(水)「しんぶん赤旗」

地元は「断固反対」

米空母艦載機の離着陸訓練移転

鹿児島県馬毛島


 「地元住民の意思を踏みにじるものだ」―21日の日米安保協議委員会(2プラス2)の共同発表文書で、米空母艦載機の離着陸訓練(FCLP)の移転候補地と明記された馬毛島(鹿児島県西之表市)。同島を抱える西之表市など地元1市3町は同日、「断固反対」と書いた垂れ幕や横断幕を庁舎などに一斉に掲げるなど、怒りに包まれています。


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(写真)南種子町の役場に掲げられた「断固反対」の垂れ幕=21日(日本共産党熊毛地区委員会提供)

 垂れ幕などを掲げたのは、西之表市、中種子町、南種子町、屋久島町。

 FCLPの移転問題をめぐっては、馬毛島への移転で最終調整されているとの報道を受け、地元1市3町の首長や議長らでつくる「米軍基地等馬毛島移設問題対策協議会」が今月1日、防衛省を訪れ、「断固反対」を表明しました。ところがその際、防衛省側から、南西地域の態勢強化のために自衛隊基地を馬毛島に建設することと併せ、米空母艦載機のFCLPの恒久施設として活用することを検討していることが突然伝えられました。

 同協議会はこれに強く反発し、15日には北沢俊美防衛相と松本剛明外相あてに抗議文を送付。議会の反対決議も、西之表市議会が6日に全会一致、中種子町議会と屋久島町議会は14日に圧倒的多数、南種子町議会は15日に全会一致で相次いで上がりました。

 決議の内容は各議会ほぼ共通で、防衛省からの提案は、「住民生活に与える影響は極めて大きなものがある」と指摘。種子島・屋久島両島の環境や農林水産業に甚大な影響を与え、観光イメージが根底から覆される可能性や、訓練中の事故により多大な犠牲が強いられる危険に懸念を示し、あらゆる米軍関連施設、FCLPを視野に入れた自衛隊施設の馬毛島での建設に対し、市民や町民らとともに「最後まで断固反対する」としています。

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