2011年6月22日(水)「しんぶん赤旗」
戦争早期終結を支持
全米市長会議が決議採択
【ワシントン=小林俊哉】1200市以上の市長で構成する全米市長会議は20日、メリーランド州ボルチモアで開催中の年次総会で、アフガニスタン、イラクでの両戦争の「終結を早める努力を支持する」とした決議を採択しました。一方、米メディアは同日、オバマ大統領が22日に、アフガン駐留米軍の「撤退過程」の開始について演説すると報じました。
米メディアによると、超党派団体の全米市長会議が継続中の戦争について決議をあげるのは、ベトナム戦争の終結を求めた決議以来で、異例だといいます。アフガン戦争への厭戦(えんせん)気分が国民の中に高まっていることの反映とみられます。
決議の採択にあたっては、一部市長から反対論が出たものの、「アフガン撤退にあたって(南アジア)地域を不安定化させるべきでない」などとする一部修正を加えて採択となりました。戦争の早期終結、戦費を国民生活にとって緊急な国内対策に回すことを米議会に求める内容です。
オバマ大統領は、7月にアフガン駐留米軍の「撤退過程」を開始すると公約しています。カーニー大統領報道官は同日の記者会見で、7月の撤退規模やペースについて、「大統領は、最終的な検討を行っている」と述べました。
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