2011年6月8日(水)「しんぶん赤旗」

96条改悪へ議連発足

民・自など 「改憲しやすく」狙う


 民主、自民など超党派の改憲派議員約100人が7日、憲政記念館で、「憲法96条改正を目指す議員連盟」の設立総会を開きました。改憲の発議要件を衆参各議員の「3分の2以上」の賛成から「過半数」に変え、9条改悪などに向けたハードルを引き下げることをねらうものです。

 総会には、両党のほか、みんなの党、たちあがれ日本などの各党の議員が参加。西岡武夫参院議長も出席しました。議連顧問に森喜朗、麻生太郎、安倍晋三の歴代首相が就任しました。

 各党の呼びかけ人代表があいさつし、民主党の小沢鋭仁前環境相は「価値中立というか憲法の個別の話に入る前に、96条を見直し、憲法改正に向かいやすい環境をつくるべきだ」などと述べました。

 自民党代表の古屋圭司元経済産業副大臣は、衆院なら101人以上、参院なら51人以上の賛同者で国会に96条改憲原案を提出すれば、稼働していない憲法審査会の背中を押せると指摘。賛同者は200人を超えており、「具体的改憲原案を提出しようという動きは憲法制定以来、初めてだ」と強調しました。

 顧問の安倍元首相は、「いよいよ厚い壁に穴があく」と強調。現行の平和憲法を「敗戦の大きなショックとマインドコントロールによって、不磨の大典として、長い間、宗教的ともいえる信仰の対象になってきた」となじり、「いまの憲法が正しいなら(改憲発議後の国民投票で)判断を下せばいい」などと語りました。


 憲法96条1項(改正の手続) この憲法の改正は、各議院の総議員の3分の2以上の賛成で、国会が、これを発議し、国民に提案してその承認を経なければならない。この承認には、特別の国民投票又は国会の定める選挙の際行われる投票において、その過半数の賛成を必要とする。





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