2011年5月26日(木)「しんぶん赤旗」
「変化する世界」で役割を
非同盟外相会議始まる
【ヌサドゥア(インドネシア)=面川誠】第16回非同盟諸国外相会議が25日、インドネシア・バリ島のヌサドゥアで開幕しました。非同盟運動創立50周年記念会合も兼ね、27日に閉幕します。テーマは「今後50年に向けた非同盟運動の貢献に関する共有ビジョン」。会議は初日に「急速に変化する世界での非同盟運動の役割」をまとめた「バリ記念宣言」を採択しました。
創立50周年記念会合も
記念宣言は核兵器廃絶、食料・エネルギー安保、気候変動などを挙げ、「加盟国共通の国際課題に対処する上で、非同盟運動は中心的な推進力としての役割を高める」ことを訴えています。最終日には、これまでの運動の成果と課題をまとめた合意文書を採択します。
主催国インドネシアのユドヨノ大統領は開幕演説で、「非同盟運動は二極(米国と旧ソ連)への対抗として生まれたが、21世紀には新たな世界を形作るために能動的な運動が可能だ」と強調しました。
23日と24日に開かれた高官会合は合意文書草案を討議。キューバやエジプトが、非同盟運動として核兵器廃絶と禁止を実現するための明確な期限を決めた具体的な提案をするよう求める修正案を出すなど、積極的な論議が行われました。
1961年に旧ユーゴスラビアのベオグラードで初めて開かれた非同盟諸国首脳会議の参加国は25。今回、フィジーとアゼルバイジャンが加入し、120カ国になりました。
内戦状態が続くリビアからは、カダフィ政権と反政府勢力「国民評議会」の双方から参加申請がありましたが、組織委員会はアラブ連盟に倣い「参加資格停止」としました。
会議にはオブザーバーとして18カ国政府代表と10の非政府組織(NGO)代表も参加。日本からはゲストとして日本アジア・アフリカ・ラテンアメリカ連帯委員会(AALA)代表団の吉川久治常任理事と緒方靖夫・日本共産党副委員長が出席しています。
24日夕に開かれたマルティ・インドネシア外相主催のレセプションで同外相は、AALA代表団に対して、「今回の会議への参加と非同盟運動への支持に感謝します」と語りました。
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