2011年4月29日(金)「しんぶん赤旗」

中南米カリブ海共同体設立

運営の基本を合意

外相会合 平和地帯強化を強調


 【メキシコ市=菅原啓】ベネズエラの首都カラカスで26日、中南米カリブ海の新たな地域機構「中南米カリブ海諸国共同体(CELAC)」設立に向けた外相会合が開かれ、共同体の性格や運営の基本を定めた基本文書案が合意に達しました。

 CELACは、昨年2月にメキシコで開かれた地域32カ国の首脳会議で設立に合意していたもので、今回の基本文書案は7月5日、6日にカラカスで開催される首脳会議に提出されるものです。

 首脳会議で文書が採択されれば、この地域で支配と干渉を続けてきた米国を含まない、「純粋に中南米カリブ海の機構」(キューバのロドリゲス外相)が史上初めて誕生することになります。

 ベネズエラのチャベス大統領は開会あいさつの中で、「この100余年に中南米で起きた事件の中で、もっとも重要な政治的出来事だ」と指摘。大国の干渉に苦しめられてきた歴史を振り返りつつ、「われわれは、メキシコからアルゼンチンまで大きな平和地帯を強化しなければならない。戦争も、干渉も、クーデターももうたくさんだ」と強調しました。

 現地からの報道によると、文書案には、クーデターや外部からの干渉に反対する立場を明記した民主主義条項が盛り込まれています。

 共同体の意思決定では、コンセンサス方式が採用されました。コロンビアのオルギン外相は、リオ・グループなどの場で、コンセンサス方式が積極的な役割を果たしてきたとのべ、「このやり方を通じてわれわれは団結しなければならない」と発言しました。





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