2011年4月29日(金)「しんぶん赤旗」

きょうの潮流


 和歌山県でもっとも古い寺、道成寺(どうじょうじ)の鐘供養は27日でした。安珍・清姫の伝説にまつわる行事です▼思いをかけてしまった僧の安珍の裏切りを知った清姫。大蛇に姿を変えた彼女は、道成寺の鐘の中に隠れた安珍を、鐘もろとも恋の炎で焼きつくす。その後日談が、長唄「京鹿子(きょうがのこ)娘道成寺」です▼焼けた鐘を再建する日、1人の遊女が女人禁制の道成寺へやってきた。僧たちは、舞がみたくて招き入れる。舞っていた彼女は、突然、鐘を引きずりおろす。遊女には、清姫の執念が乗り移っていた…。長唄の有名な歌詞が、「鐘に恨みは数々ござる」です▼「金に恨みは数々ござる」という語は、ここから出ました。「鐘」と「金」の語源は同じ、といいます。暮らしにくい人の世で、「金に恨みは数々…」は広く使われるようになった、というわけです▼低い給料や年金。重い税金。大震災ですべてを失った人々の苦しみをよそに、九つの政党が税金320億円を山分けして手にする政党助成金。日本共産党は受け取りませんが、蓄財や飲み食いにもつかわれる金ですから、庶民の恋の炎ならぬ恨みの炎が燃え上がって不思議ではありません▼金と権力は、結びつきやすい。「同業者より(あいさつが)遅い」「1億円いただきたい」。水谷建設の元社長は、小沢一郎氏の秘書にこういわれた、といいます。裁判での証言です。「お納めください」と応じた方も応じた方ですが、あからさまな証言は、みずから手を汚した金への恨み節とも聞こえます。





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