2011年4月25日(月)「しんぶん赤旗」

社会保障改悪“粛々と”

菅政権、大震災をよそに


 消費税増税と社会保障改悪をめざす「構造改革」路線が、大震災をよそに、いっせいに動きだそうとしています。中心的な舞台となる政府の「社会保障改革集中検討会議」は28日までに正式会合を再開する予定で、他も連動する動きです。菅直人首相は「連休明けには、マクロ経済を含めた日本再生の全体の方向性を示したい」(22日)とのべ、税と社会保障の「一体改革」などについて指針をまとめる方針です。


 集中検討会議は、東日本大震災で中断しましたが、地震発生から2週間後の3月26日、被災地では依然多くの人の安否がわからず、政府が救難・救援に全力を挙げるべきときに、非公式な形で会議を再開。与謝野馨経済財政担当相らが、財務、経済産業など五つの省からのヒアリング(意見聴取)を行いました。

 ヒアリングで各省は、公的医療や介護保険の範囲縮小、一定所得以上の人の基礎年金減額、年金支給年齢引き上げ、保育や介護施設の基準緩和など、社会保障削減策を提案しました。

 集中検討会議はその後、4月7、19、23日の3回、準備作業会合と称して有識者や地方3団体からのヒアリングを実施。「(震災前の)スケジュールどおりにやる」(与謝野氏、7日)として、4月中の正式再開で議論をすすめようとしています。

 この動きに合わせて厚生労働省では、5月中の集中検討会議提出を狙って年金制度「改革」案のとりまとめがすすめられています。6月をめどに社会保障全体の「改革案」を示すとしています。

 「過度な社会保障給付を回避する」(民主党の政策集)ためと位置づけられている社会保障の共通番号制導入については、震災1週間後の3月18日に作業部会が開催されました。これまでに7回の各級会合を開き、4月中に「社会保障・税番号要綱」を決定します。「与謝野大臣から粛々とすすめるようにとの指示もあり、粛々とやってきた」(内閣官房)といいます。

 保育所を市場任せにし、入所を保護者の「自己責任」にする「子ども・子育て新システム」も、「今国会の法案提出を目指す」(内閣府)とし、5月連休明けの会議再開を目指しています。

 財界も「構造改革を先延ばしにするような処置を取ってはならない」(桜井正光経済同友会代表幹事、20日)と督促しています。

表




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