2011年4月17日(日)「しんぶん赤旗」

シリア各地 反政府デモ

「政権退陣」の声広がる


 【カイロ=伴安弘】シリアでは15日、首都ダマスカスをはじめ各地で、アサド政権の退陣を求めるデモが行われました。3月15日以来、ダマスカスでは反政府デモが続いていますが、政権打倒を求める声が上がったのは初めてのことです。


 シリアの人権団体が明らかにしたところによると、ダマスカスでは郊外各地から市中心部の広場まで数万人が行進しました。郊外のハラスタでは数千人が「国民は政権の退陣を望んでいる」と唱和しました。このスローガンはチュニジア、エジプトなど中東各地のデモでも叫ばれたものです。同時に参加者らは非常事態法の撤廃を要求、「自由を」と叫びました。

 これまでの激しい弾圧にもかかわらずデモが続いてきた南部ダラアでも1万〜2万人が参加。東部のデリゾール、西海岸のラタキア、バニヤスでもデモが行われました。人権団体によると、これまでのデモ参加者の死者は少なくとも200人に上っています。

 国営テレビはこの日の各地のデモを初めて報道。しかし、参加者数を少なく報じました。国営テレビが報道したのはデモの存在を無視できなくなったためとみられています。





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