2011年4月15日(金)「しんぶん赤旗」

被災地の医療再建へ

保団連が緊急意見交換会


 全国保険医団体連合会(住江憲勇会長)は14日、国会内で「東日本大震災と地域医療の復興」をテーマに緊急意見交換会を開きました。日本共産党の高橋ちづ子衆院議員、田村智子参院議員をはじめ各党の国会議員、秘書らが出席しました。

 あいさつに立った住江会長は「避難所などでの生活の改善はいまなお遅々として進まず、人災の域に達している」と指摘。喫緊の課題として▽仮設住宅の建設をはじめ早急な生活改善▽仮設住宅や避難所の周辺での仮設診療所の設置を公的助成でしっかり行うこと▽避難所にこれない障害者や要介護者への訪問診療、介護について手だてをとること―など5点を提起しました。

 宮城県松島町にある診療所が浸水し、避難所などで診療にあたっている県保険医協会の井上博之副理事長(歯科医)が被災地の現状を報告しました。

 井上氏は、震災2週間後に訪ねた介護施設(60人)で、多くの高齢者が被災後一度も入れ歯をはずしたことがない状況だったと、口腔(こうくう)ケアの重要性を強調。「住民は日ごろかかっている地域の第一線の医療機関の再建を強く求めている。拠点病院の復興とあわせて、きめ細かい医療政策を」と訴えました。

 各地に支援に入った医師や歯科医師、国会議員らも、避難所の衛生状態や食事の内容の問題点、血圧が異常に高い高齢者が増えているなど、現状やとりくみの課題、国が果たすべき役割などについて話しました。

 保団連は同日付で菅首相、細川厚労相、国会議員あてに「東日本大震災における被災者医療と医療提供体制確保に関する要請」を提出しました。





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