2011年4月12日(火)「しんぶん赤旗」

米原子力空母 きょう佐世保入港

党市議ら「臨時母港化やめよ」

市長に申し入れ


 米海軍横須賀基地(神奈川県)を母港にしている米原子力空母ジョージ・ワシントン(GW)が12日から14日までの予定で、米海軍佐世保基地(長崎県)のある佐世保港に入港します。これに対し日本共産党の山下千秋佐世保市議ら長崎県北部地区委員会は11日、佐世保を原子力空母の臨時母港にするなと、朝長則男佐世保市長あてに緊急の申し入れを行いました。

 福島第1原発事故による放射能汚染を避けるためとして3月21日に横須賀を離れたGWは、今月5日に佐世保に初寄港したばかりです。同港では、東日本大震災の救援活動「トモダチ作戦」を終えた米原子力空母ロナルド・レーガンも今月入港する計画がとりざたされており、異常な寄港ぶりとなっています。福島第1原発事故が収束しない限り、佐世保が米原子力空母の臨時母港になる危険性が高まっています。

 佐世保基地広報部によると、GWの12日の寄港目的は5日の寄港と同じ「人員の交代と部品や機材の補給」。5日の寄港ではGWの洋上での定期修理に携わっていた米海軍造船所の労働者ら約300人が下船しましたが、今回は残り約150人の労働者らが下船するとみられます。

 山下佐世保市議らは申し入れで、原発の安全神話は福島原発事故で崩壊したとし、事故後に動く原発である危険な原子力艦船が入港したのは佐世保だけだと指摘。日本政府の検証すらできないまま米国の一方的な安全宣言だけで佐世保市民の命と安全を危険にさらしていいのかと強調し、(1)原子力事故遭遇の危険を高める原子力空母の臨時母港化に反対する(2)定期修理の際に発生する放射性廃棄物を艦外から搬出しない―ことなどを政府に申し入れるよう求めました。





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