2011年4月3日(日)「しんぶん赤旗」

「地震動も津波も想定可能」

東京 科学者会議がシンポ


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(写真)核燃料棒の被覆管の模型を示して解説する舘野氏=2日、東京都杉並区

 日本科学者会議東京支部科学委員会は2日、危機的な状況が続く東京電力福島第1原発事故をテーマとする緊急ミニシンポジウムを東京都杉並区内で開きました。150人の参加でいすも資料も足りなくなり、市民の高い関心が示されました。

 冒頭発言した同支部の長田好弘代表幹事は「ああいう津波を想定していなかったことこそが『想定外』だ」と指摘。原発が過酷事故に至ることを考えずに設計されていることを批判し、「地震動も津波も想定可能。怒りを感じる」と述べました。

 舘野淳・元中央大学教授(核燃料化学)は、地震と津波により電源の喪失と冷却材の喪失に至る危険性は以前から指摘されていたことであり、東電はそれを認識して対策を立てていなければならなかったと強調。「少なくとも非常用発電機の確保などはコスト的にも可能だったはず。東電の技術力に強い疑問を感じる」と話しました。

 池上幸江大妻女子大学名誉教授は、水や食品の放射能汚染に対する消費者の対応について、(1)時々の情報に左右されず、継続的に情報を集める(2)長期的にはセシウムによる汚染に注意する(3)原発事故の状況の情報に注意する―ことを提言しました。





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