2011年3月27日(日)「しんぶん赤旗」

きょうの潮流


 すすり泣くようでも格調を失わず、はりつめた気分の中に深い情感を宿す弦楽合奏。アメリカの作曲家バーバーの「弦楽のためのアダージョ」は、映画やテレビドラマでもよく流れます▼2001年同時テロから1年後のニューヨーク世界貿易センター跡で、犠牲者をしのんだのも同曲です。仙台フィルハーモニーは昨日、市内の見瑞寺で演奏しました。震災からの復興を願うコンサート「鎮魂、そして希望」▼仙台フィルの楽団員はあの日、当日の演奏会に備え“さあ最終練習”というとき地震にあいました。大きな被害にいたらず、昨日から被災者に音楽を届け始めました。要望にこたえ、現地に出向きます▼ドイツから、知らせが届きました。名門ベルリン・フィルとベルリン国立歌劇場の楽団が、共同で救援募金コンサートを開きます。日本時間30日午前3時から。インターネットで世界中に中継されます▼ロック界の支援は素早い。先週、募金集めのための曲集が音楽配信で発売されました。「ソングス・フォー・ジャパン」。U2、ボブ・ディラン、マドンナ、スティング…。総勢38組。そうそうたる面々の、かつての名曲を収めています▼曲集に新曲を寄せたアメリカの歌手、レディー・ガガ。彼女が募金のためにつくった腕輪の売り上げは、すでに1・2億円にのぼる、といいます。腕輪に記されている言葉は、「プレイ・フォー・ジャパン(日本のための祈り)」。仙台フィルの復興への合言葉は、「つながれ心 つながれ力」です。





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