2011年3月12日(土)「しんぶん赤旗」
飛行禁止、安保理決議必要
リビア NATO国防相会議一致
【ロンドン=小玉純一】北大西洋条約機構(NATO)は10日、ブリュッセルで国防相会議を開き、リビア情勢への対応を協議し、リビア沖への戦艦の配備と軍事対応の準備継続を確認しました。焦点のリビア上空の飛行禁止区域設定は国連安保理決議が必要との原則で一致しました。
飛行禁止区域設定についてラスムセン事務総長は会見で、「国連の委任を受けた場合の設定を検討した」と表明しました。これまで同様、飛行禁止区域設定には国連の委任が必要との立場を示しました。
事務総長は会議の冒頭で、飛行禁止区域設定などの軍事措置実行の3原則として、▽明らかな必要性▽明白な法的根拠▽地域の支持を明示しました。
リビア情勢についてラスムセン氏は会見で、「国が分割され、破綻国家となりテロの土壌となる危険を懸念している」と述べました。
リビアへの武器禁輸についてゲーツ米国防長官は会見で、「(監視から進んで)強制するには新しい安保理決議が必要」との認識を示し、ラスムセン氏は「新たな安保理決議が採択された場合の強制措置に関して計画を作成する」と報告しました。