2011年2月25日(金)「しんぶん赤旗」
カダフィ支配狭まる
リビア西部で衝突続く
【カイロ=小玉純一】北アフリカのリビア西部で24日、最高権力者カダフィ大佐の軍と反政府派との衝突が続きました。
中東の衛星テレビ局アルジャジーラによると、西部ミスラタの軍将校が23日、反政府派を支持するとの声明を発表。カダフィ軍は24日、同市を攻撃し、空港を制圧しました。
首都トリポリの西約40キロにあるアッザウィヤでは24日、数千人が反政府デモを実施。カダフィ軍は対空砲を使ってこれを攻撃し、16人が殺され、40人が負傷しました。
カダフィ軍は首都の東に戦車を配置。外国人傭兵(ようへい)も使い、他の都市から首都に入ろうとする反政府派のデモ隊を阻もうとしています。カダフィ氏は反政府派殺害命令を拒否した将校らを処刑。中東の衛星テレビ局アルアラビアは、カダフィ氏の息子ハシス氏率いる部隊が、デモ隊への発砲を拒否した兵士135人を殺したと伝えました。
解放をかちとった東部の部族指導者が24日、バイダで会合を開催。参加したアブドルジャリル前法相は、カダフィ軍による住民虐殺を非難し、カダフィが住民に化学兵器を使う可能性があるとして、国連、米、仏、独に対しリビア国民の保護を求めました。
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