2011年2月19日(土)「しんぶん赤旗」

きょうの潮流


 「ランチ代 牛丼価格に 値下げされ」は、「みそ汁付かない」さんの句です。第一生命保険の「第24回サラリーマン川柳コンクール」入選作100句の一つ▼いま、牛丼1杯250円から300円ぐらいです。業界の値下げ競争が激しい。めん類なら、立ち食いのもりそば1杯分にあたります。家計のやりくりはたいへん。サラリーマン川柳でも、「龍馬より 諭吉に妻は ご執心」(小野竹裏)です▼しかし、牛丼もいつまで安値が続くのやら。農水省が、2020年までの見通しをまとめました。世界の人口がふえ、経済成長のつづく新興国の需要も伸びるので、食料の価格は軒並み上がる。牛肉も5割近く上がるだろう、と▼世界の関心は、「食料不足」「食料危機」をどう避けるかに集まりつつあります。日本が「さあ開国だ」などといって、食料をもっと輸入に頼ろうとすれば…。日本は、お金がなくて食料を手当てできない国に飢えと貧困をまき散らす国、とみなされるでしょう▼牛丼では、こんな話もあります。最近、牛丼店に押し入る強盗が多い。とくに、夜の店の仕事を1人にまかせる会社がねらわれています。安値競争に負けないよう人件費を削るため考えだした1人勤務が、逆に会社の弱みとなりました▼どこもかしこも人減らし。サラリーマン川柳の入選作に同じ発想の2句が入ったのも、偶然ではなさそうです。「何になる? 子供の答えは 正社員」(氷河期)「小学生 夢見る職は 『正社員』」(クラーク博士)





もどる
日本共産党ホーム「しんぶん赤旗」ご利用にあたって
(c)日本共産党中央委員会
151-8586 東京都渋谷区千駄ヶ谷4-26-7 TEL 03-3403-6111  FAX 03-5474-8358 Mail info@jcp.or.jp