2011年2月5日(土)「しんぶん赤旗」

国保証とりあげ7万世帯増

収納率は最悪


 2010年に国民健康保険(国保)の正規の保険証をとりあげられた世帯(6月1日現在)が、09年と比べて約7万世帯増え159万235世帯となったことが4日、厚生労働省の調べでわかりました。所得300万円の4人家族で年間40万円を超す例もあるなど、保険料があまりに高すぎて払えないことが背景にあります。

 資格証明書を発行された世帯は30万6584世帯。短期証を発行された世帯は128万3651世帯でした。09年と比べ資格証明書は4276世帯減ったものの、短期証が7万3214世帯増加したためです。

 国保の保険料(税)を滞納している世帯数は436万4282世帯で、滞納世帯割合は09年と同じ20・6%でした。

 09年度の保険料の収納率は08年度より0・34ポイント低下。88・01%となり、過去最低を更新。全国の自治体は「収納率向上」の掛け声で過酷な取り立てを実施していますが収納率は低下しています。同省は「08年度以降の景気悪化の影響が大きい」とみています。

 75歳以上の人が加入する後期高齢者医療でも10年6月時点で、短期証にされた人が1万5625人に上りました。資格証明書の交付はありませんでした。


 資格証明書と短期保険証 資格証明書では、窓口で医療費全額を払わなければなりません。あとから7割(国保の場合)戻りますが、滞納分として徴収され手元に戻らないのが実情です。短期保険証は有効期限が短く、期限切れの度に更新しなければなりません。





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