2011年1月16日(日)「しんぶん赤旗」

チュニジア大統領が国外退去

食料高騰・失業に抗議


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 【カイロ=伴安弘】 チュニジアのベンアリ大統領は14日、退陣し、家族とともに国外に退去し、1987年の無血クーデター以来、23年間にわたった同氏の政権が崩壊しました。背景には食料価格の高騰や高失業率に対する抗議が拡大したことに加え、長期政権に対する不満の高まりがあります。

 ベンアリ氏に代わり暫定大統領に就任したガンヌーン首相は、ベンアリ氏退任を伝えるテレビ演説で、繰り上げ総選挙実施までの移行期間、憲法に従って国の秩序回復に務めることを表明しました。

 ベンアリ氏は13日、2014年の大統領選に出馬しない意向を表明し、内閣総辞職と6カ月以内の国会議員選挙実施を発表。デモ鎮圧に銃器を使用しないよう命じましたが、14日にも同氏退陣を要求するデモが首都チュニスや各地で起こり、退陣直前には非常事態令が発令されました。

 サウジアラビアは同日、出国した同氏と家族の滞在を受け入れたと公式に発表しました。

 一連の抗議行動は、昨年12月17日、中部都市シディブジッドの路上で物売りをしていた成年が警察の取り締まりに抗議して焼身自殺を図ったのが発端。デモが食料高騰や高い失業率に対する抗議行動として全国に広がり、その対象はベンアリ政権の汚職・腐敗や基本的人権の抑圧にも向けられました。警察の武器使用やインターネットの制限などの監視強化が反発を強めデモの拡大を招きました。

 首都チュニスでは14日、数千人の市民がデモに参加し、「大統領退陣」「変革」の必要を叫びました。


 チュニジア 地中海に面した北アフリカのアラブ国家。国土の大半を砂漠が占めています。人口は約1000万人で国教はイスラム教徒。紀元前9世紀ころから前146年にかけて都市国家カルタゴが栄え、オスマン帝国の支配を経てフランス保護領に。1956年独立し、非同盟の外交方針をかかげながら米仏との関係も深いとされます。





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