2010年12月4日(土)「しんぶん赤旗」
子育ての新システムって?(2)
幼稚園と保育園の「一体化」
「新システム」が目玉にしているのが、幼稚園と保育園を一つにして「こども園」にすることです。
期待もある一方で、「幼稚園、保育園はどうなるの」と不安も大きいのです。
保育園や幼稚園の先生たちからは「築いてきたそれぞれの良さが壊される」と猛烈な批判があがっています。それもそのはず、役割の違う施設として長い歴史があるのです。
保育園は働く父母を支え、朝から夜までゼロ歳からの子どもの生活と発達を保障する福祉施設。幼稚園は3歳以上の子を対象に、午前4時間を基本とし、夏休みもある学校教育施設です。給食室が必要な保育園、なくてもいい幼稚園、先生も3歳児20人に1人の保育園、幼稚園は35人に1人など、それぞれの機能に応じて基準があります。
親や先生たちの願いは、子どもの育つ環境がより良くなること。ところがいま検討している方向は、どちらか低い基準を満たせばよいとする恐れが大きいのです。基準を国ではなく、自治体が決めることも検討しています。保育環境の悪化や地域格差の広がりが心配です。
しかも子どもたちにどういう保育・教育を保障するのか、肝心の中身の議論はあとまわし。短時間と長時間の子がいて一日の活動をどうするのか、長時間児の生活をどう保障するかなど、子どもの発達の立場で検討が必要なこともたくさんあるのに、です。
こんな、子どもの成長や発達のための視点が欠けているやり方では、子どもたちへの負担と混乱をひろげるだけです。
(日本共産党女性委員会・米沢玲子)
(つづく)

