2010年11月26日(金)「しんぶん赤旗」

介護支援削らないで

「軽度」者への制限に抗議

国会内で集会


 介護保険の「軽度」認定者からサービスを取り上げる動きにストップをかけようと、「市民福祉情報オフィス・ハスカップ」は25日、国会内で集会を開きました。2012年度の介護保険制度改定に向けた意見書をまとめる同日の厚生労働省の社会保障審議会介護保険部会に先立ち開催されたものです。

 ハスカップの小竹雅子さんは改定の中心点は、要支援1から要介護2まで232万人のサービス制限、とりわけ要支援者は介護保険の給付対象から外すこと、低所得者への支援策を減らすことにあると指摘しました。

 作家の沖藤典子さんは「サービスが欲しかったら金を出せという脅しのようなもの。どうすれば介護を支えられるかという政治の意思が感じられない」と批判しました。

 日本ホームヘルパー協会会長の因(いん)利恵さんは、掃除や調理など生活援助を介護保険から外す動きについて「弱った体で家事を無理にすればもっと弱る。“家事は家族で”という発想で、介護の社会化という介護保険の理念と相いれない」と述べました。

 介護保険部会委員でもある「認知症の人と家族の会」の勝田登志子さんは、利用者代表委員が少なく意見も正確に反映されていないと批判。「完治薬のない認知症は早期発見とケアで軽度を維持するのが大切なのにこれでは救われない」と訴えました。

 暮らしネット・えんの小島美里さんは「軽度というが体が動き認知症がある人の援助は大変。軽度という言葉にごまかされてはいけない」と話しました。





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