2010年9月14日(火)「しんぶん赤旗」

お年寄りの孤立なくす

連帯よびかけ 高齢者大会始まる


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(写真)イスに座ってできる「シルバーリハビリ体操」を行う参加者=13日、水戸市

 高齢者の孤独死や熱中症死亡の急増など「高齢者のひとりぼっち問題」が大きな社会問題となるなか、「まちから村からの連帯でひとりぼっちの高齢者をなくそう」を合言葉に、第24回日本高齢者大会が13日、水戸市内で始まりました。1日目は37の学習講座や分科会などが開かれました。全国から参加した2286人の高齢者が問題解決の道を探って運動を交流しました。14日まで。

 「安心して暮らせるまちづくり・村づくり」の分科会(講師・茨城大学准教授の長谷川幸介氏)では、ひとりぼっちをなくす活動が紹介されました。

 「たまり場で、孤独死と買い物難民をどうするのか話になった。新しいたまり場活動として、高齢者のための物品販売もできないか考えている」(茨城県南部)

 「毎月1回の映画と食事の会を13年間続けてきた。20人ほどのお年寄りが参加し、3分の1が1人暮らし。食事も魚屋に1人500円で頼んでいる。こうした輪を広げ、つながりを深めることが大切だ」(京都市下京区)

 「後期医療制度・広域連合、国保・医療一元化」の学習講座では、篠崎次男・日本高齢者運動連絡会顧問が後期高齢者医療制度に代わって導入しようとしている厚生労働省の高齢者医療「新制度」について解明しました。

 「新制度」では大部分の高齢者を国民健康保険に加入させ、現役世代の財政運営と切り離して別勘定にしようとしており、75歳以上を別勘定にしている後期医療の骨格を残している、としました。医療費が増えるにつれ保険料が大幅に上がる恐れがあるとのべ、「新制度」の批判とともに、後期高齢者医療制度の即時廃止の必要性と廃止に向けた大運動の展開を強調しました。

 東京都東大和市から参加した斉藤厚夫さん(72)は、「民主党政権が公約を破って後期高齢者医療制度の廃止をせず、代わりに『新制度』なるものを出してきたが、高齢者医療をさらに悪くするもので納得いかない。高齢者の生活が苦しくなっているいま、高齢者医療はスパッと無料にしてほしい」と語りました。





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