2010年9月3日(金)「しんぶん赤旗」
米大統領
中東4首脳と会談
和平交渉の進展促す
【ワシントン=小林俊哉】オバマ米大統領は1日、イスラエルとパレスチナ自治政府との直接和平交渉が2日に再開されるのを控え、ホワイトハウスで、イスラエルのネタニヤフ首相、パレスチナのアッバス自治政府議長、エジプトのムバラク大統領、ヨルダンのアブドラ国王と相次いで首脳会談を行いました。同日夜には4首脳を招いて夕食会を開催し、交渉の進展を促しました。
オバマ氏はネタニヤフ、アッバス両氏には今回の好機を逃さず交渉の実質進展を促す一方、ムバラク、アブドラ両氏には交渉の後押しを求めました。
オバマ氏は同日、声明を発表し、交渉の目的は、1967年に始まったイスラエルによる占領を終結し、独立し民主的なパレスチナ国家の建設、ならびにユダヤ国家としてのイスラエルとの共存だと改めて表明。「すでにあまりに多くの血が流れており、あまりに多くの命が犠牲になっている」とのべ、和平の緊急性を強調しました。
交渉の先行きに懐疑論が広がっていることについても、同大統領は「われわれは幻想をもっていない。長年の不信感は一夜で消えるものではない」とのべ、信頼醸成には一定の時間がかかるとも指摘。一方で、イスラエルとパレスチナ間の関係など「現状は、持続可能ではない」として、交渉の必要性を強調しました。
これに対し、ネタニヤフ首相は共同記者会見で「和平を達成するために来た」と言明。アッバス議長も「合意を見いだし、争いに終止符を打とう」と述べ、双方とも交渉への意欲を示し、和平実現の重要性では一致しました。
しかし、アッバス議長はイスラエルのユダヤ人入植活動の凍結を改めて要求。ネタニヤフ首相はヨルダン川西岸のイスラエル人射殺事件を取り上げ、「治安のための取り決め」を求めるなど早くも立場の違いも浮き彫りになりました。
交渉では、パレスチナ側が反対しているイスラエルによるユダヤ人入植活動も大きな焦点となる見通しです。

