2010年9月2日(木)「しんぶん赤旗」

高江ヘリパッド訴訟

那覇地裁が現地調査


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(写真)ヘリパッド建設予定地の進入口前で酒井裁判長(中央)に説明する伊佐さん(左)ら=1日、沖縄県東村高江

 沖縄県の高江ヘリパッド訴訟で那覇地裁(酒井良介裁判長)は1日、ヘリパッド(着陸帯)新設予定地の同県東村(ひがしそん)高江で現地調査(進行協議)しました。酒井裁判長らは、工事を強行しようとする沖縄防衛局と抗議する住民双方の意見を聞きました。

 同訴訟は、1996年のSACO(日米特別行動委員会)合意で米軍北部訓練場の一部返還の見返りにヘリパッド6基の新設が計画され、監視・抗議活動をする住民を国が提訴したものです。

 「被告」にされた「ヘリパッドいらない住民の会」の伊佐真次さんや安次嶺現達さんは、米軍ヘリが低空で住宅地や農地の上空を飛び、住民生活を脅かしていると強調。「豊かな自然環境に相当なダメージを与える。ヘリの運用や飛行経路はいっさい明らかにされない」などと訴えました。

 沖縄防衛局側は、どのようなトラックが入るかなどの説明に終始し、マスコミの撮影を拒否。住民側が「進行協議中でも工事を強行するつもりか」とたずねると否定しませんでした。

 酒井裁判長は調査後、「(住民から)反対運動の意味や生の声が伝わった」と述べ、「調査したことや当事者の主張を整理して、どう解決するか考えたい」と語りました。次回口頭弁論は10月1日です。

建設中止が原点

 伊佐真次さんの話 非常に実のある進行協議(現地調査)だったと思います。裁判所側もこちらの思いを熱心に聞いたり、質問してくれたりしました。しかし、裁判所側が和解を提示しても、そう簡単には応じられません。

 私たち住民のたたかいの原点は、「ヘリパッドの建設はやめろ!」です。国側はいつ工事を強行してもおかしくない状況です。計画を断念させるまでたたかいます。





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