2010年7月22日(木)「しんぶん赤旗」

「事業仕分け」で公立小中学校の耐震対策予算縮減

直ちに必要な対応を


 学校耐震化予算は、自公政権下の2009年度予算では、当初予算と補正予算あわせて2588億円が計上されました。しかし、政権交代後、鳩山前内閣は、自公政権時代の予算要求をやり直し、高校無償化以外の文教予算を前年度当初予算以下に抑えるよう指示。さらに「事業仕分け」で予算縮減と判定しました。

 その結果、市町村が予定していた耐震化計画の半分以下しか実施できないことになり、批判が噴出。結局、10年度予算の予備費から772億円を追加的に耐震化にあてることになりましたが、10年度当初予算とあわせても1682億円にとどまります。

 日本共産党は、草の根の運動と結んで、国会や地方議会で繰り返し学校の耐震化を要求してきました。実態調査をもとに、国が地方任せにしていることが耐震化がすすまない要因だと指摘し、国の補助率引き上げを要求。08年6月に、日本共産党も法案提案者に加わった学校耐震化促進法が国会で成立しました。

 同法で、震度6強以上の地震で倒壊する危険性が高い施設の耐震補強工事の国庫補助率が2分の1から3分の2へ引き上げられました。しかし3年間の時限措置であるため、10年度に工事が実施できないと、補助率かさ上げの特例措置が切れてしまいます。

 学校の耐震化、特に震度6強以上で倒壊の危険がある施設の補強は喫緊の課題です。来年度の予算編成で必要な予算を付けるのか、時限措置の延長とともに菅内閣に問われています。(西沢亨子)





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