2010年6月10日(木)「しんぶん赤旗」

保育所待機児童急増

増設の速度上げよ

党都議団が要求

　深刻な東京都の保育所待機児の問題で日本共産党都議団が３日に発表した都内全区市町村対象の調査結果では、増え始めた保育所定員が待機児童の急増に追いついていない実態が分かりました。

　都は認可保育所を抑制し、営利目的の民間企業が運営する認証保育所を中心にする方向を進めてきました。しかし認証保育所の突然閉園や補助金の不正受給など問題が噴出し、広範な都民の運動や党都議団が繰り返し要求するなか認可保育所の増設が始まりました。

　党都議団の調査で認可保育所の定員数は全都で約５３００人増えましたが、申し込んで入れなかった待機児は約１万７０００人。３年前の１･8倍に上り､子どもを預けて働きたい親の声にはとても足りず､｢育休が終わるのに保育園が決まらず職場に戻れない」「ひとり親家庭なのに保育園に入れず職場にゼロ歳の子どもを連れて働いている」など厳しい実態があがっています。

　区市町村からは党の調査に対し、保育所用地取得への支援や施設整備費への補助、国の「安心こども基金」や都の待機児解消区市町村支援事業の延長・拡充などの要望が寄せられました。一方で定員を超えて子どもを受け入れる詰め込みも深刻になっています。

　党都議団は待機児童の解消へ向け、認可保育所増設の速度と規模を抜本的に引き上げることや数値目標を明らかにすることなどを求めています。

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