2010年6月9日(水)「しんぶん赤旗」

ホンジュラス復帰 賛否

米州機構年次総会で議論


 【メキシコ市=菅原啓】ペルーのリマで開催されている米州機構(OAS)第40回年次総会は7日、各国外相らが演説する一般討論を行い、クーデターで資格停止中のホンジュラスの復帰問題が議論となりました。

 ホンジュラスは昨年6月に発生したクーデターで成立した暫定政権のもとで11月に大統領選挙を実施。中南米の多くの国は選挙の正当性を認めず、同国のOAS復帰の条件は満たされていないとの立場をとっています。米国はクーデターを批判したものの、選挙の結果成立したロボ政権をいち早く承認しました。

 一般討論でクリントン米国務長官は、ロボ政権がクーデターの真実究明委員会設置など民主化過程を前進させていることを評価。「ホンジュラスを米州共同体(米州機構)に迎える時がやってきた」と発言しました。

 これに対し、ブラジル外務省のパトリオタ官房長は、ホンジュラスの復帰には、民主主義の復活、基本的権利の尊重などがともなう必要があると指摘。クーデターで追放されたセラヤ元大統領が国内で自由な政治活動を認められる条件が不可欠だとのべ、ホンジュラスの復帰を急ぐことに反対を表明しました。





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