2010年6月6日(日)「しんぶん赤旗」

「はやぶさ」軌道修正成功

もうすぐ故郷


 小惑星探査機「はやぶさ」が13日夜、地球に帰還することが確実になったと、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が5日、発表しました。地球の高度約600キロメートルを通過する軌道から、着陸予定地のオーストラリアのウーメラ砂漠へ向かう軌道へと軌道修正に成功しました。

 はやぶさは、軌道修正が完了した同日午後1時44分現在、地球から約360万キロメートルの距離(月の約10倍の距離)にあり、秒速5キロメートルで接近中。9日ごろまでに精密な軌道補正を実施した後、13日午後8時ごろに探査機本体から着陸カプセルを分離し、同11時ごろ秒速約12キロメートルで大気圏に突入する計画。着陸カプセルは高度約10キロメートル地点でパラシュートを開いて軟着陸し、本体は上空で燃え尽きます。

 カプセルは、直径40センチメートルの中華なべに似た形状で重さ約17キログラム。小惑星イトカワの岩石試料が入っていると期待されています。

 ウーメラ砂漠では、カプセル回収チームが待機。落下中のカプセルからの電波信号を頼りに着地点を特定して回収します。カプセルは日本へ空輸され、分析チームが待つ神奈川県相模原市の試料保管施設に運ばれます。

 小惑星との往復という史上初めての成功をうけて、はやぶさ責任者の川口淳一郎JAXA教授は会見で「使命を全うでき感慨無量だ。カプセルをぜひ回収したい」と述べました。

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