2010年5月30日(日)「しんぶん赤旗」

正社員が当然の社会に

大津 市田書記局長が力説

川内氏が訴え


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(写真)会場いっぱいの演説会参加者に訴える市田忠義書記局長=29日、大津市

 目前に迫る参院選の勝利へと29日、日本共産党の市田忠義書記局長・参院比例予定候補を迎えた党演説会が大津市で開かれました。「民主党はもともと自民の人ばかりだから政治が変わらない。いっぺん聞いてみたかった」と語る初参加の男性(66)=草津市=をはじめ大勢の県民がつめかけ、2階、3階席までぎっしり埋まるなど盛況を呈しました。

 県農業協同組合中央会の北中勇輔会長や県森林組合連合会の松山正己会長、中嶋武嗣・甲賀市長が激励のメッセージを寄せました。北中会長は「わが国の農業振興に熱いエールをいただいており、感謝」すると表明。松山会長は「率先して森林を守ることの重要性を語ってくれる」、中嶋市長は「『カネまみれ』のあてにならない民主政権の今、みんなが等しく平等に生きる喜びを実感できる、国民の政治を期待」していると記しました。

 1月から、琵琶湖を10周以上まわって県民対話を進めてきた川内たかし参院滋賀選挙区予定候補は、「派遣問題でも農業問題でも、県民の願いの実現を阻む大企業にモノが言えるのは共産党だけ。国会に押し上げてください」と呼びかけました。

 7月11日投票の県知事選に出馬する「明るい滋賀県政をつくる会」の丸岡英明予定候補(県労連顧問)も、県民が主人公の県政実現へと支援を訴えました。

 大きな拍手で迎えられた市田氏は、経済問題に関して、雇用、中小企業支援、財源―などの角度から党の政策を話しました。

 市田氏は、内部留保がこの10年間で142兆円から229兆円に6割増となるなど、大企業のもうけだけが異常に増えているなか、「なぜ国の経済が冷え込んだままなのか」と問いかけました。雇用者報酬が1997年から10年間で27兆円=1割減ったことに示されるように、「所得が減り続け、家計と内需が土台からやせ細っている」ことがその大きな理由であると指摘。その一番大きな要因が「労働法制の規制緩和による使い捨て労働のまん延だ」と主張しました。

 市田氏は、日本の自動車産業における非正規労働者の割合は国内11社で約15%なのに対し、これら企業が進出しているヨーロッパでは0・8%、アメリカは2%とけた違いに低い数値であることを示し、「トヨタの中国工場では派遣労働者は一人もいない。いかに日本でひどいことがやられているのかが明白だ」と指摘しました。

 現在、国会で審議されている「抜け穴だらけ」の派遣法改正案を「国民のたたかいと世論、国会の論戦で抜本的に修正させよう」、「雇用は正社員が当たり前の社会をつくろう」とよびかけました。

 党の演説会は初めてという滋賀県内で働く女性(23)は「企業からのお金で政治がゆがめられていることなど分かりやすい話でした」と感想を語りました。





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