2010年5月29日(土)「しんぶん赤旗」

派遣法改定案

製造業は全面禁止を

高橋議員 偽装請負の根絶求める


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(写真)質問する高橋ちづ子議員=28日、衆院厚生労働委

 28日の衆院厚生労働委員会で日本共産党の高橋ちづ子議員は、労働者派遣法改定案について質問し、製造業派遣は全面禁止すべきだと主張しました。

 高橋氏は、同改定案で製造業派遣と登録型派遣の原則禁止の対象となるのは18万人、全体の16・7%にすぎないことをあげて、「例外の方が多い。これで派遣法改正といえるのか」と指摘しました。

 製造業派遣の原則禁止から常時雇用を例外とする問題について、資生堂の工場で女性労働者が派遣と請負を繰り返しながら同じ生産ラインで働かされ解雇された事件を取り上げ、資生堂社員から指揮命令を受けるなど偽装請負で働かされていたことを指摘。「雇用調整しやすい労働者を確保するため規制をすりぬけようとするものだ」として全面禁止こそ必要だと求めました。

 長妻昭厚労相は、派遣先や請負先が変わっても同じ労働者が同じラインで働いていた場合、現行法でも違反であり、改定案に盛り込まれた「みなし雇用」(派遣先が派遣労働者に直接雇用を申し込んだとみなす)の対象になると答えました。

 高橋氏は、「みなし雇用」で直接雇用されても派遣社員のときと同じ雇用契約となるため、短期契約であれば雇い止めされることになるとのべ、期間の定めのない雇用にすべきだと強調しました。

 長妻厚労相は、短期契約を更新し、長期間働いてきたという「実質的なことも判断していくことも重要」と答弁。高橋氏は、労働政策審議会建議で「従前以上の条件で申し込むよう勧告すべき」としていたことを示し、労働者の願いにこたえる改正を求めました。





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