2010年5月10日(月)「しんぶん赤旗」
プルサーマルに反対
原発問題全国センター 共同行動さらに
原発問題住民運動全国連絡センターは9日、東京都内で「プルサーマル問題をめぐる意見・交流会」を開きました。
伊東達也・筆頭代表委員があいさつし、14年5カ月ぶりに運転再開を強行した高速増殖炉「もんじゅ」について聞こえてくるのは安全に対する不安や、将来性に対する疑問がほとんどだと指摘。これはプルサーマルにも共通していえることだとのべ、反対運動の意義を強調しました。
柳町秀一・事務局長が、プルトニウム利用を柱とする日本の原子力政策が行き詰まるなか、プルサーマルが主役に座らされたが、ますます矛盾を深めるだけだとして、共同行動をさらに強めようと呼びかけました。
参加者からは、各電力会社がプルサーマルの実施を急いでいる実態が相次いで出されました。この中で、東北電力の女川原発がある宮城県女川町では、2人の町議の名前でほぼ全世帯を対象にプルサーマル実施に対するアンケート調査を実施し、約4分の1にあたる約900世帯から回答があり、そのうちの約6割が反対だったことが紹介されました。
報告した日本共産党の高野博町議は、「県や町は受け入れを表明したが負けた気はしない」と、今後の運動への決意を語りました。
プルサーマル 原発の使用済み核燃料を再処理して取り出したプルトニウムを含むMOX(混合酸化物)燃料を一般の商業用原発で燃やすもの。九州電力玄海原発(佐賀県玄海町)と、四国電力伊方原発(愛媛県伊方町)で始まっています。
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