2010年5月3日(月)「しんぶん赤旗」

きょうの潮流


 ロック歌手の忌野清志郎(いまわのきよしろう)さんが亡くなったのは、去年の5月2日でした。はや1年。NHK・FMは昨日、11時間近くぶっ通しで「今日は一日“清志郎三昧(ざんまい)”」を放送しました▼この記事も、“三昧”を聴きながら書いています。あの歌、あの声、あの笑顔と姿をしのんでいると、清志郎さんの残した言葉の数々がよみがえってきます。たとえば、5年前の2005年4月の、次の訴え▼「この国の憲法9条を知っているかい。戦争はしない。戦争に加担しない。愛と平和なんだ。まるで、ジョン・レノンの歌みたいじゃないか」。地球環境を守ろうとよびかける「アースデイ」に出演し、歌の合間に語りかけました▼やはり場所柄でしょう。前置きがあります。「いちばんの環境破壊は戦争なんだ」。「環境」と憲法9条。ナマケモノ倶楽部の世話人で環境運動家の辻信一さんも、常々のべています。憲法9条は生命を大切にするという思想だ、と▼辻さんの考えによれば、生命を大切にする思想は、人間はもちろんのこと地球上の生きとし生けるものにおよぶところに成り立ちます。だから9条は、人間の生存の土台である生態系を守る新しい世界へ向かうために欠かせない、着想であり手がかりであり出発点だ、というわけです▼憲法施行63周年の今日、ニューヨークで核不拡散条約(NPT)再検討会議が始まります。9条とは相いれない、人類と地球にもっとも残酷な核兵器。清志郎さんはいいました。「日本の憲法を世界中に自慢しようぜ」





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